こんにゃくが長く愛されてきた理由
「こんにゃく」は身近な食べ物だ。もしかしたら、必ずしもおいしいと思って食べているわけではない。しかしこんにゃくは、おでんやみそ田楽、刺し身など、伝統的な家庭の味には欠かせない食材なのである。12世紀に東南アジアからやってきたと言われるこのぷよぷよした、弾力性のある食材自体には味がない。こんにゃくは、特殊な触感と独特の匂いはさておき、「どんな味?」と聞かれて上手く説明できる人は多くはないだろう。日本人の多くは、豆腐の味の良し悪しがわかる。しかし、その日本人にとっても味が明確に感じられないような食材がこんにゃくなのである。だから、慣れない外国人にとってはなおさらそうだろう。ちなみに、以前アメリカ人の友人におでんのこんにゃくを食べさせたら、一口食べただけでその後は一切手を付けなかった!
