発酵の里、千葉神崎で江戸時代の醤油をつくる
千葉県北東部にある神崎(こうざき)町。この町は、ここしばらく「発酵の里」として盛り上がっている。その町に、明治10年(1877年)に醤油醸造を始めたフジハン醤油がある。今年で創業141年。40年前に醸造を一旦やめたのだが、江戸時代と同じ方法、つまり冷蔵庫も電気も機械もない時...
チーズの香りがする味噌は妥協をゆるさぬ木曽職人の贈り物-Part2
(1からつづく) 木曽の自然環境 米糀も味噌も、人間の力だけで高い品質が実現できるわけではない。木曽という場所の自然条件、その中でも気候が味づくりに大きく影響する。小池糀店の味噌を2年間熟成させる味噌蔵は標高約800mという山の中に広がる駒ヶ岳ふもとの高原地帯。12月から2...
チーズの香りがする味噌は妥協をゆるさぬ木曽職人の贈り物-Part1
日本人にとって欠かすことのできない調味料の一つが味噌。大豆と塩と糀が基本材料となる味噌には、米味噌、豆味噌、麦味噌と大きく分けて3種類ある。米味噌の場合は、米に糀菌を繁殖させ米糀を作る。それに茹でた大豆と塩とを混ぜ、寝かせてじっくり醸造させ出来上がってくる。...
新しい輪島塗の挑戦 - 今の時代の人々に、使いやすさとほっとする瞬間を-Part2
新しい輪島塗の魅力「漆布みせプレートシリーズ」(1からつづく) 表面がザラりとして金属カトラリーにも強い「makiji(蒔地)」と並び、輪島キリモトが開発したもう一つ新しい漆塗シリーズが「漆布みせプレートシリーズ」だ。 このシリーズは基盤となる木材に厚い麻布を貼り付け、漆、...
新しい輪島塗の挑戦 - 今の時代の人々に、使いやすさとほっとする瞬間を-Part1
石川県輪島市は、日本の西側に広がる日本海に突き出た長い能登半島のほぼ先端に位置する。日本で降雨量が上位の石川県。輪島にも雨は多く、ざあざあ降りの激しい雨から、しとしと降る柔らかい雨まで様々な種類の雨が降り、冬には雪も降る。訪れた当日も終日やさしい雨が降っており、周辺の緑を穏...
広島の飛び切り美味しいビールはピカピカに輝くグラスから
1.ビールと日本人 広島市で酒屋を営む重富寛(しげとみゆたか)さんの店の倉庫の一画には、「ビールスタンド重富」というスペースがある。6年前に作られた、10人も入れば満杯の小さな部屋だ。重富さんの淹れたビールが抜群に美味しいということで、常に長蛇の列ができる。週末には顧客の半...
「世界一硬い発酵食品」かつお節。 卸問屋の本領は、本物を選び育てる力ーPart2
Part-1からつづく 稲葉さんが扱っているかつお節は、鹿児島県の枕崎からやってくる。そこで水揚げされたカツオの中でも一本釣りで獲られたものだけを加工する。一本釣りとは文字通り、一尾ずつ釣り上げる方法で、魚は苦しまずに死ぬ。そのため、筋肉を動かすエネルギー物質のATPがその...